月間1,000,000,000,000PV を記録するようなブログがあった。
そのブログのタイトルは「ブログ必勝法」だ。なぜかここだけは読める。どこかの新聞社のサイトとは違って本文は無料で読め、なかなか良心的なブログである。
ただ、残念なことに文字は書いてあるのだが、我々人類には解読できないのである。
サイトのトップページにドングリの絵が書かれているので、人々はいつしかこの言語をドングリ語と呼ぶようになった。人類は、我先にとドングリ語を理解しようと競い合った。
どうやら宇宙にはドングリ星というのがあり、このドングリブログもドングリ星人が執筆しているらしいということまでは突き止めた。
たしかに、このドングリブログには「ブログの書き方」が書かれているようではある。
人類にはドングリ語が理解できない。ドングリ語さえ理解できれば!!人類は悲嘆した。
来る日もくる日も解読に精を出した。
何か手がかりはないか。と人類は考えた。
老若男女問わず、そのブログの内容を解読しようと試みた。ドングリ星人は一体何を考えているのだろうと、ドングリ星人の気持ちになれば理解できるはずだとドングリになろうと修行し始める者、政治家に向かってどんぐりを投げつけるものさえいた。(どんぐりに変化させようというつもりだったのだろうか。)言語学の権威に調査を依頼する者、そして、ついにはFBIまでが捜査に乗り出した。一種の社会現象となったのだ。
ブロガー達は価値のあるノウハウが詰め込まれたブログだと直感で分かっていた。びっくりブログの専属ライターであるマツコぼっくり先生は「ドングリ星に向かった方が早い。」と言い残し、スペースシャトルで出発してしまった。西暦386Q5年のことである。
マツコ先生を追いドングリ星に向かう若手ブロガー・YouTuberなどもチラホラと現れた。
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月日は随分と流れたが一向に戻ってくる様子はない。
誰一人帰ってくるものはいない。
時は流れに流れ、1000年の月日が経った頃、ついにある若い青年がドングリ星から帰還した。
ドングリ語の文法を記録しているという端末を復元し、ドングリブログに書かれている文章の内容をようやく突き止めた。
書かれている内容は以下のようなことだった。
- ブログを愛せよ。
- ブログを定期的に更新せよ。
- 誰かの役に立つ記事を書け。
であった。
おーり。