NHKのドラマ『流行感冒』を観ました。このドラマは志賀直哉の『流行感冒』という小説がもとになっています。
志賀直哉は有名ですが、彼も今から100年前のスペイン風邪の流行を経験し、その当時の状況を小説にしていました。志賀直哉もちゃんと流行感冒にかかってるんですよね。小説家としての気概がかんじられますね。当時の作家というと編集者とよく会っていたこともあり感染リスクは高かったようです。
いまならほぼ作家の感染リスクは無いようなものなので、コロナ禍で作家志望の若者が増えていることでしょう。ダラゴみたいにね。
志賀直哉のここが好き
志賀直哉は高校の文学史で覚えさせられたので知っていますよね?
でも、きっとあなたはこれらの内容は答えられないはずです。下級国民のあなたには。
僕もね、その下級国民の一部なので答えられるわけもなかったのですが、このドラマを機に志賀直哉や白樺派について興味が出てきました。
志賀直哉のどこら辺に興味があるかというと、留年2回とさらには大学中退という輝かしい芸歴の持ち主であることかな。ダラゴも負けてはないけどね。
白樺派とは
白樺派というのは、雑誌『白樺』を中心に活動した作家たちのこと。志賀直哉は学習院に通っていたほどの上流階級なんです。白樺派というのは上流階級の学生やOBが作った雑誌なので、批判もされていたそう。志賀直哉たちが上級国民だったということを知っておくことがポイントだと思います。
なんとも"しらかば"を逆から読んで"ばからし"なんて揶揄されていたらしい……
たしかに下級国民からすりゃ、そう呼びたくなりそうなグループですよね。白樺派って。
白樺派には武者小路実篤もいるんですね。この武者小路実篤はけっこう曲者なようで。読み方は"ムシャコウジサネアツ"らしい。曲者でしょ。
普通、苗字の武者小路はムシャノコウジって"ノ"が入ると思うんだけど、彼の場合はムシャコウジ。やっぱり曲者。
というか、白樺を創刊したのは武者小路実篤。
いままで志賀直哉より格下感があったんですけど、実はとんでもない誤解だったようで、白樺派の中心人物だったみたいですね。
とにかく明るく陽キャだったとか。パリピとでもいうべきか。
岸田劉生が描いた肖像画。
武者小路実篤の肖像画。20代後半くらいらしい。かなりとてもすごく武者小路実篤っぽい雰囲気ですね。岸田劉生は1891年から1929年に活躍した洋画家ですね。38才という若さで亡くなっています。
武者小路実篤の詩
いかなる時にも自分は思ふ
もう一歩
今が一番大事な時だ
もう一歩
小説以外にも詩を書いていたのは知りませんでした。上級国民とはいえこういう気構えがあるんです。
下級国民のそこのあなた!
もう一歩だけ、前に進もう!
それにしても、詩の「ふ」の部分が気になりますよね。「やべ〜下に入り切らなくなったから上に書いちゃえ。」って書いたんですかね?笑 もしかして一番上の1字だけ読んだら何か意味があるのではないか??と思って繋げて読んでみましょう。
いもふもいじも
wわからんw
特に意味はなさそうですね。
志賀直哉の作品について
『城の崎にて』
『城の崎にて』は、電車に轢かれた主人公が城崎温泉で養生するお話し。これは面白そう。なんで電車に轢かれたのかとか、温泉でどんな出会いが起こるのかとか。気になりますね。
『暗夜航路』
『暗夜航路』は、自分の出生を知って落ち込んだ主人公が旅に出る話ですね。どんな出生というと、父親の子ではなく祖父の子どもだったというなんとも痺れる関係です。
母が祖父と関係を持ったんですね。
ついでに高校の文学史の勉強について
このブログを書いているうちに、だんだんと人間関係が分かってきました。点と点が繋がって線になっていく感覚です。
今になって思うのは、暗記するよりこうやって調べてアウトプットしておくべきだった。一日で仕上げたりしないで3日間くらいかけて、少しずつ書いていく。3日も白樺派について考えてたら、自然と覚えちゃいますよ。
高校の文学史は暗記しようとするより、ちょっと深く知ろうとするだけで記憶の残り方が全然違ってきますね。学校で出てくる文学史を覚えられないという高校生は、上記の方法でまとめてみることをおすすめします。
一見遠回りのようだけど、最短で覚えられるはずです。
NHKドラマ『流行感冒』
このドラマは1話完結なので最後まで観ることができました。コロナの状況と似た状況だったことが分かるドラマでした。感染症を警戒している人間とそうでない人間の行動の違いも鮮明に描かれていましたしね。非常によいドラマだったと思います。
このドラマは2021年11月6日の午後4時台からの放送だったので、見逃した方も多いと思います。そんな方にはぜひNHKオンデマンドで視聴してもらいたいと思います。
調布市武者小路実篤記念館もあるので時間のある方はぜひ行ってみてください。
おーり。