日銀の植田総裁が「年末から来年にかけて一段とチャレンジングな状況になる」と発言しました。
この発言をきっかけに141.5円近辺まで円高に振れることになってしまったのです。
新たな政策の発表でもないのに、半日で5円の動きを起こすような発言をするのはどうなのだろうか。
しかも、誤訳によるものだのしたらどうだろう。
challengingな状況とは
日銀「年末から挑戦的な状況に」 植田総裁、緩和策の出口意識か(共同通信) - Yahoo!ニュース
共同通信社は「挑戦的な状況」って書いてあるけど間違いです。高校で習うレベルの初歩の間違いです。
チャレンジングは形容詞だから、
〔仕事・課題・問題などが〕能力が試される、困難だがやりがいのある
という意味。
challengingとrunningの違い
チャレンジングの方は上でも書きましたけど、形容詞です。
じゃあ、ランニングは?
動名詞ですよね。
「走る→走ること」
中学生でもわかるはず。
だから「挑戦する」こととかじゃないのよ。
日銀総裁としての行動を表しているんじゃなく、いまがどういう状況なのかをあらわすものなのよ。それが形容詞。
だから、挑戦的は誤訳。
いろんなデータが集まってくるけど、確たるものが集まらないのでそれ以降の判断が難しくなるような困難な状況ってことでしょう。
挑戦的って訳したら、超プラス狙いってニュアンスがあるけど、どう考えても発言はそうではない。
一か八かチャレンジングして「マイナス金利やめたるわーー!」なんて無責任なことできるはずがないでしょ。
良い指標が出たり、悪い指標が出たりして状況判断が難しくなることに対して、意気込みを語ったみたいな、そんだけの話。
まぁ、今まで判断してたん??って思う人からすれば、ジャッジを試みるようになっただけでも挑戦的なのかもしれませんけど。。。
まさか、植田総裁もチャレンジングくらい通じると思ったのかもしれないですが、横文字を使ったがために正しく受け取られなかったことは責任を取るべきではないでしょうか?
こういう状況になってしまったから、後付けで、メディアの捉えた意味で正解とか言い出すかもしれませんが、これは明らかなミスです。
植田日銀総裁が責任を取るか、メディアが責任を取るかは必要でしょう。