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奨学金返済後にその分を投資へ|大卒23歳vs高卒19歳、月3万円から始める資産形成比較

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奨学金 × 長期投資 × 2パターン比較

奨学金を返済したら
その分をそのまま投資へ回す
大卒23歳 vs 高卒19歳
月3万円から始める資産形成の差

スタートが早いほど、複利は味方になる

■ 目次

  1. 奨学金返済のリアルなデータ
  2. 「横スライド投資」という考え方
  3. 【大卒パターン】23歳から月3万円積立・段階的増額プラン
  4. 【高卒パターン】19歳から月3万円積立・一定額プラン
  5. 2パターンの最終比較
  6. 投資信託の選び方(再投資型 vs 受取型)
  7. まとめ:今すぐできる3ステップ

① 奨学金返済のリアルなデータ

大学を卒業して社会人になると、多くの人が奨学金の返済をスタートします。まずは現実のデータを確認しておきましょう。

■ 奨学金に関する統計データ(JASSO・労働者福祉中央協議会調べ)

・奨学金を借りている大学生の割合:約50%
・平均借入総額:324万円
・毎月の平均返済額:約16,880円
・平均返済期間:14.6〜14.7年(最長20年)
・第一種・第二種を併用している場合、月2〜3万円の返済が10〜15年続くケースも
出典:JASSO「奨学金返還者に関する属性調査」、労働者福祉中央協議会「奨学金や教育費負担に関するアンケート調査」

この記事では、大卒・高卒それぞれのパターンで月3万円の積立からスタートし、どのように資産が育っていくかをシミュレーションします。

② 「横スライド投資」という考え方

奨学金の返済が終わったとき、多くの人がやってしまうのが「生活水準を上げること」です。外食・サブスク・欲しかったものを買う……これ自体は悪くありませんが、資産形成の観点では大きなチャンスを逃しています。

この記事のコンセプト:「積立額=目標配当額」

月3万円の積立でスタートしたなら、目標も月3万円の配当収入
奨学金の返済が終わるたびに積立額を増やし、最終的には積立額と同額の配当が毎月入ってくる状態を目指します。

毎月一定額を支払い続けた習慣がある人なら、同じ金額を投資に回すことは決して難しくありません。「その金額がなくても生活できる」ことはすでに証明されているからです。

③ 【大卒パターン】23歳スタート・段階的増額プラン

大卒 大卒パターンの前提条件

  • 22歳大学卒業、23歳から積立・返済開始
  • 月30,000円の積立をNISAでスタート
  • 奨学金①(第一種・無利子):8年後の31歳で完済
  • 奨学金②(第二種・有利子):13年後の36歳で完済
  • 完済のたびに返済額をそのまま積立に横スライド

積立プランの推移

期間 月積立額 増額の理由 年間積立額
23歳〜30歳(8年間) 30,000円 積立スタート 36万円
31歳〜35歳(5年間) 43,000円 奨学金①完済 +13,000円 51.6万円
36歳〜(以降) 60,000円 奨学金②完済 +17,000円 72万円

資産形成タイムライン

23歳

NISAつみたて投資枠で月30,000円スタート

奨学金返済と並行しながら、無理のない金額で投資習慣をつける。

31歳(8年後)

奨学金①完済 → 月43,000円に増額

第一種奨学金(無利子)が完済。返済額13,000円分をそのまま積立に追加。

36歳(13年後)

奨学金②完済 → 月60,000円に増額

第二種奨学金(有利子)が完済。さらに17,000円を追加。ここから積立が加速。

39〜40歳(16〜17年後)★

資産1,200万円超え・月3万円の配当が視野に

再投資型で育てた資産を受取型へ切り替える選択肢が生まれる。年利が高いほど達成は早まる。

資産成長シミュレーション(年利5%・現実的な想定)

年齢 経過年数 月積立額 積立元本累計 年利5%
(現実的)
年利7%
(好調時)
28歳 5年 3万円 180万円 約204万円 約215万円
31歳 8年 3万→4.3万 288万円 約353万円 約385万円
35歳 12年 4.3万→6万 534万円 約659万円 約746万円
36歳 13年 6万円 606万円 約746万円 約853万円
40歳 17年 6万円 858万円 約1,229万円 約1,459万円
39歳〜40歳 16〜17年 6万円 ★ 1,200万円達成 ★ より早く達成
43歳 20年 6万円 1,050万円 約1,659万円 約2,038万円

大卒パターン|月3万円の配当達成目安

39〜40歳ごろ
資産約1,200万円(利回り3%)
月々 約30,000円 の配当収入 ★
積立開始から約16〜17年(年利5%想定)

④ 【高卒パターン】19歳・実家暮らしで積立プラン

高卒 高卒・実家暮らしパターンの前提条件

  • 18歳高校卒業、19歳から就職・積立開始
  • 実家暮らし(家賃・食費の負担が大幅に軽減)
  • 奨学金なし・返済負担なし
  • 余剰分を投資に回す「現実的プラン」で試算

高卒・実家暮らしのリアルな収支

2024年の高卒平均初任給は197,500円です。手取りは額面の約80%なので、実際に受け取る金額は約158,000円。では、実家暮らしでどこにいくら使うのでしょうか。

支出項目 月額目安 備考
実家へ入れるお金 30,000円 20代平均は約3万円
交際費・趣味 15,000円 飲み会・娯楽など
通信費(スマホ等) 8,000円 格安SIM活用で節約可
被服・日用品 10,000円  
交通費 10,000円 通勤以外の移動
保険・医療 5,000円  
その他雑費 5,000円  
支出合計 83,000円  
月間余剰 75,000円 手取り158,000円 - 支出83,000円
▶ 実家暮らしは「余剰75,000円」が生まれる

一人暮らしと比べて、実家暮らしでは毎月5〜8万円の支出を抑えられるというデータがあります。この余剰をどう使うかが、将来の資産差を生み出します。

3つの積立シナリオ(余剰75,000円の配分)

余剰75,000円をどのくらい投資に回すかで、将来が大きく変わります。実家暮らしなら手取りの4割を貯金・投資に回すことも無理な金額ではないと言われています。

シナリオ 月積立額 余剰の割合 手元に残る額
【控】 控えめプラン 37,500円 余剰の50% 37,500円
【標】 標準プラン 52,500円 余剰の70% 22,500円
【積】 積極的プラン 67,500円 余剰の90% 7,500円

3シナリオの資産成長比較(年利5%)

年齢 経過年数 【控】 控えめ
月3.75万円
【標】 標準
月5.25万円
【積】 積極的
月6.75万円
24歳 5年 約255万円 約357万円 約459万円
29歳 10年 約582万円 約815万円 約1,048万円
34歳 15年 約1,002万円 ★約1,403万円 ★約1,804万円
36歳 17年 ★約1,202万円 約1,683万円 約2,164万円
39歳 20年 約1,541万円 約2,158万円 約2,774万円
44歳 25年 約2,233万円 約3,126万円 約4,020万円
49歳 30年 約3,121万円 約4,369万円 約5,618万円

月3万円配当(1,200万円)の達成年齢

シナリオ 月積立額 達成時期(年利5%) 達成年齢
【控】 控えめ 37,500円 約17年後 36歳ごろ
【標】 標準 52,500円 約13年5ヶ月後 32歳ごろ
【積】 積極的 67,500円 約11年2ヶ月後 30歳ごろ

高卒・実家暮らしパターン|標準プランの場合

32歳ごろ達成
月52,500円積立(余剰の70%)・年利5%想定
資産約1,200万円 → 利回り3%で
月々 約30,000円 の配当収入 ★
大卒パターンより 7〜8年早い達成

⑤ 2パターンの最終比較

奨学金返済と実家暮らしの積立シナリオ、それぞれで月3万円の配当達成時期を比べると以下の通りです。

パターン 月積立額 スタート年齢 ★達成年齢
(年利5%)
40歳時点の資産
大卒 大卒(段階的増額) 3万→4.3万→6万 23歳 39〜40歳 約1,229万円
高卒 高卒実家・控えめ 3.75万円 19歳 36歳 約1,661万円
高卒 高卒実家・標準 5.25万円 19歳 32歳 約2,325万円
高卒 高卒実家・積極的 6.75万円 19歳 30歳 約2,990万円
大卒 大卒パターン
39〜40歳で達成
段階的増額(3〜6万円)
奨学金返済しながら積立
40歳時:約1,229万円
高卒 高卒・実家・標準プラン
32歳で達成
月52,500円(余剰の70%)
実家暮らしで生活費を圧縮
40歳時:約2,325万円
▶ どちらが正解ではなく、「早く始めた人が有利」というシンプルな事実

大卒パターンは奨学金完済後に積立額が増えるため、長期では資産が加速します。一方、高卒パターンは4年早いスタートと返済負担ゼロによる複利効果が強く、34歳という若さで目標達成が見込めます。

どちらのルートを選んでも、「今すぐ始めること」が最大の武器です。
※シミュレーションは年利5%(現実的な想定)および7%(好調時参考)での試算です。投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。将来の運用成果を保証するものではありません。

⑥ 投資信託の選び方

再投資型 vs 受取型、どちらを選ぶ?

種類 特徴 おすすめ時期
再投資型 分配金が自動で再投資され複利効果が最大化 資産形成期(〜40代)
受取型 分配金が現金で受け取れる 資産活用期(退職後など)

長期積立の基本戦略は、まず再投資型で資産を最大化し、受け取りたい時期に受取型へ切り替えるというものです。途中での切り替えも可能です。

NISAつみたて投資枠を活用しよう

新NISAのポイント

・つみたて投資枠:年間120万円まで(月10万円)
・生涯投資枠:1,800万円
・運用益・配当金が非課税
・いつでも売却可能(非課税枠は翌年復活)

月3〜6万円の積立であれば、NISAのつみたて枠(年120万円)の範囲内に収まります。運用益にかかる約20%の税金がゼロになるため、長期では大きな差が生まれます。

⑦ まとめ:今すぐできる3ステップ

1

NISAで無理のない金額から積立をスタートする

月1万円でも3万円でも構いません。まず「始めること」が最重要。楽天証券・SBI証券などで口座開設し、自動積立を設定すれば手間はほぼゼロです。

2

奨学金完済のタイミングをカレンダーに記録しておく(大卒の方)

完済月が近づいたら積立設定の変更を忘れずに。返済額をそのまま追加するだけ。生活費を変える必要はありません。

3

相場が下がっても積立を続ける

暴落時こそ安い価格で口数を増やせるチャンスです。長期・分散・積立の原則を守り、感情に流されずに継続することが最大の戦略です。

▶ 奨学金の返済期間は「投資の準備期間」でもある

毎月決まった金額を支払い続けた習慣は、そのまま投資に転用できます。返済が終わったら、その習慣をそのまま積立に横スライドするだけ。特別な意志力も、大きな生活の変化も必要ありません。

高卒・大卒どちらのルートでも、早く始めた人だけが手にできる複利の力があります。今日が、人生で一番若い日です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、投資を推奨するものではありません。
投資は自己責任で行い、必要に応じてファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。
シミュレーションはあくまで試算であり、将来の運用成果を保証するものではありません。