「あれ? Chromeを開いたら、いつもGoogleなのにYahoo! JAPANが表示される…」
「新しいタブを開けばGoogleになるんだけど、毎回これだと面倒!」
そんな経験はありませんか?
設定でちゃんとGoogleをデフォルト検索エンジンにしているし、変な拡張機能も入れていないはずなのに、なぜかChrome起動時だけYahoo! JAPANが開いてしまう…。McAfeeも使っていないし、一体何が原因なの?
この記事では、そんなお悩みを解決するために、考えられる原因と具体的な対処法をステップバイステップで分かりやすく解説します。基本的な設定の見直しから、ちょっと見つけにくい原因の特定、最終手段まで、順番に試していきましょう!
なぜ? Chrome起動時にYahoo! JAPANが開く主な原因
この問題には、いくつかの原因が考えられます。
- Chromeの「起動時」設定が変更されている: 検索エンジンの設定とは別に、起動時に開くページがYahoo! JAPANに指定されている。
- Chromeのショートカットが改変されている: デスクトップやタスクバーにあるChromeアイコンの設定自体に、Yahoo! JAPANを開く指示が書き加えられている。
- 迷惑ソフト(マルウェア・アドウェア)の影響: 知らないうちにインストールされたソフトが、ブラウザの設定を勝手に変更している。
- 隠れた強制設定(ポリシー): 企業などで使われる管理機能が悪用され、設定が固定されている。
- Chromeのユーザー設定(プロファイル)の不具合: ユーザーごとの設定データが破損している。
心当たりがなくても大丈夫。以下の手順で一つずつ確認していけば、きっと原因が見つかります。
解決へのステップ:順番に試してみよう!
ステップ1: Chromeの「起動時のページ」設定を確認しよう! (調査項目1)
まず最初に確認すべきは、Chrome自体の「起動時」の設定です。「検索エンジン」の設定とは別物なので注意してくださいね。
確認と修正の手順:
- Chromeを開き、右上の「︙」(縦三点リーダー)をクリックし、「設定」を選びます。
- 左側のメニューから「起動時」をクリックします。
- 以下の3つの選択肢があります。
- 「新しいタブページを開く」: これが選択されていれば、通常Googleの検索画面などが開きます。問題解決にはまずこれを選ぶのがおすすめです。
- 「前回開いていたページを開く」: 前回Chromeを閉じたときの状態が復元されます。
- 「特定のページまたはページセットを開く」: もしこれが選択されていて、リストにYahoo! JAPANのURL (https://www.yahoo.co.jp/ など) があったら、これが原因の可能性大です!
- 「特定のページまたはページセットを開く」が原因だった場合:
- Yahoo! JAPANのURLの右にある「︙」をクリックします。
- 「削除」を選んでリストから消すか、「編集」を選んでURLを https://www.google.co.jp などに変更して「保存」します。
- あるいは、「新しいページを追加」でGoogleのURLを追加することもできます。
- 一番簡単なのは、「新しいタブページを開く」の選択肢を選び直すことです。
- 設定を変更したら、Chromeを一度閉じて、再度起動して確認してみましょう。
ポイント: 設定メニューの「デザイン」にある「ホームボタン」の設定は、ツールバーの家のアイコンを押したときのページ設定なので、「起動時」とは別です。
ステップ2: Chromeのショートカットアイコンの設定をチェック! (調査項目3)
ステップ1で解決しない場合、Chromeを起動するためにクリックしているアイコン(ショートカット)自体に、Yahoo! JAPANを開くように指示が書き加えられている可能性があります。
確認と修正の手順:
- 普段使っているChromeアイコンを確認:
- デスクトップのアイコン? タスクバーのアイコン? スタートメニューから? 普段起動に使っているアイコンを右クリックします。
- タスクバーの場合は、アイコン右クリック →「Google Chrome」をさらに右クリック →「プロパティ」。
- スタートメニューの場合は、アイコン右クリック →「その他」→「ファイルの場所を開く」→ 表示されたフォルダ内の「Google Chrome」アイコンを右クリック →「プロパティ」。
- 普段使う可能性のあるショートカットは全部チェックしましょう!
- 「プロパティ」を開きます。
- 「ショートカット」タブの「リンク先(T):」という欄を確認します。
- 通常、この欄の最後は "...chrome.exe" となっています。もし、"...chrome.exe" の後ろに半角スペースがあって、その後にYahoo! JAPANのURLが書かれていたら、それが原因です!
- もしURLが追記されていたら、"...chrome.exe" の後ろの半角スペースとURLだけを削除してください。元の "...chrome.exe" の部分は消さないように注意!
- 「適用」→「OK」をクリックして閉じます。
- 修正したショートカットからChromeを起動して確認します。
- うまくいかない場合や心配な場合: 問題のショートカットを削除して、新しく作り直すのが確実です。スタートメニューから「ファイルの場所を開く」で表示されるショートカットをコピーするか、C:\Program Files\Google\Chrome\Application 内の chrome.exe からショートカットを作成しましょう。
ステップ3: 迷惑ソフトがいないかPCをスキャン! (調査項目2, 7)
設定もショートカットも問題ないのに直らない…。その場合は、パソコンの中に迷惑ソフト(マルウェアやアドウェア、PUPと呼ばれるもの)が潜んでいて、設定を勝手に書き換えている可能性があります。McAfee以外のセキュリティソフトやPC最適化ツールが影響している可能性も考えられます。
スキャンと確認の手順:
- Windows標準のセキュリティでスキャン:
- スタート →「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows セキュリティ」→「ウイルスと脅威の防止」を開きます。
- まずは「クイックスキャン」を実行。
- それでも見つからない場合は、「スキャンのオプション」から「フルスキャン」を選んで実行します(時間がかかります)。
- 脅威が見つかったら、画面の指示に従って削除・隔離します。
- AdwCleanerで専門的にスキャン:
- アドウェア検出に特化した無料ツール「AdwCleaner」を使ってみましょう(Chromeのクリーンアップ機能は廃止されました)。
- Malwarebytesの公式サイトなど信頼できる場所からダウンロードし、実行します。
- 「今すぐスキャン」をクリックし、見つかったものを確認して「隔離」または「クリーニング&リペア」で駆除します。再起動が必要な場合もあります。
- インストール済みプログラムをチェック:
- 「コントロールパネル」→「プログラムと機能」、または「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」を開きます。
- リストを見て、身に覚えのないソフト、怪しい名前のソフト、問題が起き始めた頃にインストールされたソフトがないか確認し、あればアンインストールします。
- 他のセキュリティソフトや最適化ツールを確認:
- McAfee以外にセキュリティソフトやPCクリーナーなどが入っていませんか?
- それらのソフトを一時的に無効にして、Chromeの挙動が変わるか確認します(一つずつ試しましょう。テスト後は必ず有効に戻してください)。
- ソフトの設定内に「ブラウザ保護」のような項目があれば、設定を見直します。
ステップ4: 隠れた強制設定「ポリシー」を確認 (調査項目4)
通常は会社などでPCを一括管理するための「ポリシー」という機能が、マルウェアに悪用されて設定を強制している場合があります。個人PCでは稀ですが、念のため確認しましょう。
確認手順:
- Chromeのアドレスバーに chrome://policy と入力してEnterキーを押します。
- ポリシーの一覧が表示されます。「ポリシーは設定されていません」と表示されるか、リストが空なら問題ありません。
- もしリストに何か表示されていて、HomepageLocation や RestoreOnStartupURLs など、起動ページに関係しそうなものがあり、かつ「ソース」が「プラットフォーム」などになっていたら、マルウェアの可能性があります。ステップ3のスキャンを再度試すか、より強力な駆除が必要です。
- 会社や学校のPCの場合は、管理者に相談してください。
ステップ5: Chromeの「ユーザー設定」に問題がないかテスト (調査項目5)
Chromeは、ブックマークや履歴、設定などを「ユーザープロファイル」という単位で管理しています。このプロファイル自体が壊れている可能性もあります。新しい、まっさらなプロファイルで試してみましょう。
テスト手順:
- Chrome右上のプロフィールアイコン(自分のアイコンやイニシャル)をクリックし、「+ 追加」を選びます。
- 「アカウントなしで続行」をクリックします。
- 適当な名前(例: テスト用)をつけて「完了」します。
- 新しいプロファイルのChromeウィンドウが開きます。一度すべてのChromeウィンドウを閉じ、再度Chromeを起動します。必ず新しい「テスト用プロファイル」で起動してください。
- 新しいプロファイルでYahoo! JAPANが開かなければ、元のプロファイルに問題があると分かります。その場合は、次のステップ6に進むか、必要なデータ(ブックマーク等)を新しいプロファイルに移して古い方を削除することを検討します。
- 新しいプロファイルでもYahoo! JAPANが開く場合は、問題はプロファイル以外にある可能性が高いです。ステップ1~4を再確認するか、ステップ7に進みます。
- テストが終わったら、プロフィールアイコンから元のプロファイルを選べば元に戻れます。
ステップ6: Chromeの設定を初期状態に戻してみる (調査項目6)
原因が特定できない場合や、プロファイルの問題が疑われる場合に有効なのが「設定のリセット」です。多くの設定が初期状態に戻りますが、ブックマーク、履歴、パスワードは消えません。
リセット手順:
- 問題が起きているプロファイルでChromeを開き、「︙」→「設定」へ。
- 左メニュー下部の「設定のリセット」(または「詳細設定」内の「リセットとクリーンアップ」)をクリック。
- 「設定を元の既定値に戻す」をクリック。
- リセット内容を確認し、「設定のリセット」ボタンをクリックします。
- Chromeを再起動して確認します。無効になった拡張機能は、必要なら chrome://extensions で再度有効にしてください。
最終手段: Chromeを完全に再インストールする (調査項目8)
これまでのすべてを試してもダメだった場合の最終手段です。Chromeを完全に削除してから、もう一度インストールし直します。
再インストール手順:
- データのバックアップ: Googleアカウントで同期しているか確認(設定 →「Googleサービスと同期」)。同期していれば再インストール後ログインで復元できます。同期していない場合は、ブックマークなどを手動でエクスポートしておきましょう。
- Chromeをアンインストール: 「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」でGoogle Chromeを選び「アンインストール」。「閲覧データも削除しますか?」と聞かれたら、必ずチェックを入れてください。
- 残存フォルダを削除 (重要): エクスプローラーのアドレスバーに %LOCALAPPDATA%\Google と入力してEnter。開いた場所にある 「Chrome」フォルダ を削除します。次に C:\Program Files\Google (または C:\Program Files (x86)\Google) を開き、もし 「Chrome」フォルダ があればそれも削除します。(隠しファイル表示が必要な場合があります)。
- PCを再起動します。
- Chromeを再ダウンロード・インストール: Microsoft EdgeなどでChrome公式サイト (https://www.google.com/chrome/) から最新版をダウンロードしてインストールします。
- 起動して問題が解決したか確認し、必要ならGoogleアカウントでログインしてデータを復元します。
まとめ:諦めずに試してみよう!
Chrome起動時に勝手にYahoo! JAPANが開く問題は、少し厄介ですが、原因を特定して対処すれば解決できるはずです。
推奨される手順:
- 起動時設定の確認 (ステップ1)
- ショートカットの確認 (ステップ2)
- 迷惑ソフトのスキャン (ステップ3)
- ポリシーの確認 (ステップ4)
- 新しいプロファイルでテスト (ステップ5)
- 設定のリセット (ステップ6)
- 完全な再インストール (ステップ7)
この順番で試していくのが効率的です。もし、これらすべてを試しても解決しない場合は、Windows自体に問題がある可能性も考えられます。その際は、PCの初期化なども検討する必要があるかもしれません。
まずは焦らず、一つ一つのステップを試してみてくださいね!
以下の有料部分には参考文献のリストが紹介されています。